第5回社会人落語日本一決定戦決勝が20日、大阪・池田市で行われ、大会統括で上方落語協会会長の桂文枝(70)が審査員を務めた。

 応募者329人から10人が決勝に進み、豊中市在住の会社員青山知弘さん(26)が初出場で優勝。文枝は「プロでは作ることのできないネタだった。会社での関係ややりとりは我々には想像でしかない。非常に社会人らしい落語が出来ていたと思う。仕事をしながら好きな落語をやって見事」とたたえた。

 優勝した「銀杏亭

 魚折(うぉーりー)」こと青山さんは「スライダー課長」という演目で、部下が上司に野球の基礎を教える様子を演じた。上司の「変化球ってボールが何に変化するのか。四角になるのか、液体になるのか」という滑稽な質問に、会場は大爆笑。野球という親しみやすいテーマで観客の心をつかんだが、青山さんは野球に詳しくなく勉強したという。「少しは野球に詳しくなりました」と笑顔を見せた。2010年には第7回全日本学生落語選手権優勝。今回で2冠を達成した。