フジテレビの亀山千広社長は11日の定例会見で、6月27日付で全社員約1500人の3分の2に当たる約1000人を異動させたことを明らかにした。開局以来となる最大級の異動で「一にも二にも社内の活性化と視聴率の奪還のため」と説明した。

 亀山社長によると、編成部員を減らして機動力を強化し、制作現場に経験豊富な人材を充てるなどしたという。異動は、組織改編により部署名が変更した人も含む。

 同局は近年視聴率が低迷し、日本テレビとテレビ朝日の後塵(こうじん)を拝している。就任から1年が過ぎた亀山社長は「正直、じくじたる思い。指導力を発揮できていない」と自身の責任を認めた。

 亀山社長は、ゴールデン(午後7~10時)とプライム(同7~11時)両時間帯の7月平均視聴率が1桁に落ち込んでいることも公表。サッカーのワールドカップになぞらえて「とりあえず(視聴率が)2位に入る数字を出さないと戦う権利も与えられない。PKでもいいから2位にしがみつきたい」と決意を述べた。