プロ野球界屈指のイケメン選手、日本ハム陽岱鋼外野手(25)が“俳優デビュー”を果たす。球団の本拠地、札幌在住の7人組バンド、A.F.R.O(アフロ)の3枚目のシングル「冬の贈り物」(23日発売)のPVに出演したことが5日、分かった。関係者によると、陽のイケメンぶりを受け、制作側が予定よりも出演シーンを増やしたという。陽も同曲を気に入っており、試合の登場曲にする可能性もある。

 183センチ、83キロのスラリとした体形と彫りの深いエキゾチックな顔立ち。モデル並みの容姿を持つ陽が、新進気鋭のバンドのPVに花を添える。陽は本人役で出演。オフの日に卒業した中学校に遊びに行ったところ、同窓生役のA.F.R.Oメンバーと偶然再会。体育館では陽がバットを握り、ノックをしたり、教室で一緒に歌ったり…と旧交を温めるというストーリー。楽曲は4分52秒で、陽は2番の歌詞から登場する。

 撮影が進む中、制作側がそのイケメンぶりに心を動かされ、陽の表情を捉えたカットを予定よりも増やした。「雰囲気作りがとても上手。初めてとは思えないほど、演技が自然でした。校舎内を歩くだけで絵になる。フォトジェニックです」(制作関係者)。

 強肩で好守好打の陽は、10年後半戦から右翼手レギュラーとなり、昨季は中堅手に転向してゴールデングラブ賞に初選出された。今季はかつてパフォーマンスでファンの心をつかんだ新庄剛志氏、森本稀哲(現DeNA)がつけた背番号「1」を継承。球団を代表する選手の1人になった。

 A.F.R.Oは昨年7月にメジャーデビュー。地元を盛り上げたい思いから、札幌在住で音楽活動を続けている。今回のオファーもその表れで、制作関係者は陽の起用を「メンバーが日本ハムの大ファンですし、札幌を盛り上げたい気持ちは同じ。世代が近い陽選手にダメもとでお願いしました」と説明した。

 その意気に共感してオファーを快諾した陽は、初のPV撮影を終えて「とてもいい経験になりました。A.F.R.Oのみなさんと野球ができてとてもうれしかったですし、いい1日になりました」。ドラムMASAYA(27)は「最初は緊張しましたが、年齢も近く、気さくな方だったので、すぐに打ち解けることができました。いいPVになっていると思います」とそれぞれ手応えを口にした。その上で、陽は「『冬の贈り物』は明るくて幸せを感じる曲なので、できたら登場曲にも使いたいなと思いました」との希望も明かした。PVは近日中にA.F.R.Oの公式ホームページで公開される。

 ◆陽岱鋼(よう・だいかん)1987年1月17日、台湾生まれ。小中学校時代は台湾代表として、世界大会出場。高校から日本に野球留学。福岡第一高で通算39本塁打を放った。05年高校生ドラフト1巡目で日本ハムに指名された。昨年はリーグ唯一となる全144試合フルイニング出場を達成。兄の陽耀勲はWBC台湾代表で、福岡ソフトバンク投手。右投げ右打ち。183センチ、83キロ。血液型A。家族は妻と1女。