水辺いっぱいに咲き乱れるみずみずしい蓮の花。緑はより濃く、水面にはコロニアルカラーの建物が映る……。そんな桃源郷のような景色が見られるのが、6月のマカオ。この時期は、マカオ各地で蓮の花を観賞できるだけでなく、蓮をモチーフにした料理も登場し、街はロータス一色に染まります。気温は高くなりつつありますが、蓮の涼しげな雰囲気は、この時期ならではの楽しみ。歩くほどに、街の美しさにはっとさせられます【取材・構成 芹沢和美】
シンボル・フラワーの蓮…恒例フェスは6月9日から
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- 蓮をモチーフにした「マカオ美食年」ロゴ
マカオのシンボル・フラワーといえば、蓮の花。緑地に白い蓮の花が描かれたマカオ特別行政区の旗を見たことがある人も多いことだろう。目下、さまざまな食のイベントで盛り上がる「マカオ美食年」のロゴマークも、蓮の花びらをスプーンに見立てたデザインだ。
そんな蓮の花が一年でもっとも美しくみられるのは、6月。今年も、この時期恒例の「マカオ・ロータスフラワー・フェスティバル」が開かれ、街は華やかな香りに包まれる。今年の開催は6月9日(土)~17日(日)。期間中、半島部の「ロウリムイオック公園」やコタイの「タイパ・ハウス」などいくつかのスポットで蓮が咲き乱れるほか、公園や観光地にも蓮の鉢植えが飾られる。
蓮にちなみ名付けられた寺院や建物…レンコン料理も
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- 名前に「蓮」の文字を冠した蓮峯廟
シーズンにかかわらず、もともと蓮は、マカオの人とってとても身近な存在だ。蓮にちなんで名付けられた寺院もある。たとえば、半島部にある「蓮渓廟」。1830年に建立されたこの寺院は、マカオで最も多くの神仏を祭る場所だ。観音菩薩(ぼさつ)や寝仏など10を超える神仏が祭られ、廟内は大小の線香が絶えることなく、ゆるやかな煙を立ち上らせている。毎朝、にぎやかな朝市が開かれているので、朝の散策に出かけてみるのもいいだろう。
ここから歩いて10分ほどのところにある「蓮峯廟」は、1592年創建の古寺古刹(こさつ)。19世紀の歴史や神話を描いた正面のレリーフやみごとな蓮が咲く池など、旅行者が訪ねても見どころが多く楽しめるスポットだ。
マカオで蓮をイメージする最も大きな建物といえば、なんといっても、「グランド・リスボア」だろう。まさに蓮の花をかたどった地上48階、高さ258メートルの巨大な建物は、半島部のランドマークにもなっている。
ところで、蓮は観賞するだけが楽しみではない。蓮の根であるレンコンは、さまざまな料理に使われている。マカオにある中国料理店では、レンコンを使った料理や、蓮の花をモチーフにしたコース料理が登場。粘り気のあるレンコンは縁起のいい食べ物としても重宝されている。かんだときに「糸をひく」「離れづらい」ことから、一致団結のあかしとされ、結婚式の料理に用いられることも。
愛でてよし、食べてよし。美しく縁起のいい蓮を、マカオでじっくりと楽しんでみたい。

