将棋の史上最年少プロ、藤井聡太四段(15)が15日、東京・千駄ケ谷の「将棋会館」で行われた第11回朝日杯オープン戦2次予選2回戦で松尾歩八段(37)を下し、本戦進出を果たした。

 藤井と同じ愛知県出身の先手松尾は、午前中の対局で斎藤慎太郎七段(24)を下した。今年の竜王戦挑戦者決定戦では、羽生善治2冠に敗れた。2001年(平13)には新人王戦を制している。順位戦はA級の1クラス下のB級1組に所属する。

 対する後手の藤井は、午前中にトップクラスのA級に在籍する屋敷伸之九段(45)を倒した。デビュー以来、初めて現役のA級、B級1組の棋士から勝利を挙げた。

 「強敵ばかりの2次予選を勝ち抜けてうれしい。本戦も全力で1局1局戦いたい」と力を込めた。

 本戦には、現在進行している2次予選から進出する8人に加え、今回の組み合わせが決定した時点でタイトルを保持していた渡辺明棋王、佐藤天彦名人、羽生善治2冠、久保利明王将、さらに前回優勝の八代弥六段、準優勝の村山慈明七段、4強の広瀬章人八段、沢田真吾六段のシード8人が待ち受けている。