「ひふみん」こと、将棋棋士の加藤一二三(ひふみ)九段(77)が、あなたのお悩み相談に答えます。
14歳でプロになり、今年6月に引退するまで63年間、勝負の世界に身を置いてきました。敬虔(けいけん)なキリスト教徒として30歳で、洗礼も受けています。生きる厳しさと、聖書の教えをベースに、指導対局ならぬ、人生指南をしてくれます。毎週水曜日に掲載します。
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<質問>
どうしても子供(5歳男児)をたたいてしまいます。言うことを聞かなかったり、ふてくされた態度を見せたり、ウソをついたりすると、ついカッとなって手が出ます。自分が結構、両親からたたかれてきました。周囲からは「たたかないで」と指導を受けていますが、どうしたらうまく子供をたたかず、しつけられるでしょうか?(35歳 主婦 長野県)
<回答>
お母さんには、イエスの言葉をお教えしましょう。「どんな状況でも、柔和を失ってはいけない」。
決して手を上げてはいけません。これは、きちんと反省しなさい。どんなに気にくわないことがあっても感情的にはならないで、子供さんには諄々(じゅんじゅん)と言い聞かせるべきです。
確かに自分が産んだ子供はかわいいでしょう。期待もあるでしょう。「うそをついてはいけません」と大人は言いますが、うそをつかざるを得ない状況を自ら作り出してはいませんか? 同じ言葉を発し続けると、子供もうそをつきたくなるものです。親として問題があると思ってください。
もう1つのイエスの言葉。「子供がパンを欲しがっているのに、サソリを与える親がいるだろうか?」。
食べ物に恵まれ、楽しい幼少期を過ごしたいと思っている子供に対し、それを実現させていくのが親の務めです。そうじゃなければ虐待ですよね。神様は幸せを必ず与えてくれます。見守っていてくれます。
わが家も子供が4人いますが、叱るときは、叱る理由を優しく言い聞かせていました。
自分がたたかれて育ってきたからと、子供にも同じ目に遭わせるのはいけません。おかしなことをした時に、おかしいと思う理由を言葉で示してください。
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