新型コロナウイルスによる感染拡大を受けて、2日、参院予算委員会の質疑がスタートしたが、加藤勝信厚労相が、質問に適切な答弁を返せず、委員会が休憩に追い込まれるなど、出だしから大きく混乱した。

全国でマスクの不足が深刻化する中、立憲民主党の福山哲郎議員が、新型インフルエンザ等特別措置法に基づく、マスクの備蓄の主体はどこにあるかと質問。加藤氏は都道府県にあるとの認識を示した。

これに対し、福山氏は国ではないかとただすと、加藤氏は答弁に詰まってしまった。その後、資料を手にした厚労省の官僚と加藤氏の協議が約20分、続いたものの、加藤氏は答弁ができなかった。与野党の理事との調整の結果、午前10時45分、委員長が30分の休憩を宣言。加藤氏は、答弁の調整のため、委員会室を出ていった。

安倍晋三首相は、時折、目を閉じながら、この「混乱劇」の収束を待ち続けた。