牛丼チェーンの吉野家は18日、同社の伊東正明常務取締役企画本部長(49)が今月16日に開催された早稲田大学主催の社会人向け講座に講師として登壇した際、不適切な発言をしていたことを明らかにし、謝罪した。

伊東氏は講座で、若者を狙ったマーケティング戦略に関して「生娘がシャブ漬けになるような企画」と発言。これを受け吉野家は「当該役員が講座内で用いた言葉・表現の選択は極めて不適切であり、人権・ジェンダー問題の観点からも到底許容できるものではありません」と説明し、「当人も、発言内容および皆様にご迷惑とご不快な思いをさせたことに深く反省し、主催者側へは講座開催翌日に書面にて反省の意と謝罪をお伝えし、改めて対面にて謝罪予定です」としている。その上で「本件を受け、社内規定に則って当人への処分を含め厳正に対応を進めてまいります」と伊東氏の処分を検討している。

この問題については、伊東氏が、「デジタル時代のマーケティング」をテーマに講座で語った際に「不適切な表現で不愉快な思いをする方がいたら申し訳ない」と前置きはしていたが、「生娘をシャブ漬け戦略」「田舎から出てきた右も左も分からない若い女の子を無垢、生娘な内に牛丼中毒にする」といった趣旨の発言を笑顔をまじえてしていたとして、受講者の目撃情報の投稿がSNS上で拡散し、話題となっていた。

この事態に吉野家は、親子丼の新商品に関する発表会を19日に予定していたが、常務の不適切発言を受け中止したことも明らかにした。