ハロウィーンイブとなった30日、東京・渋谷は警視庁機動隊も出動するなど厳戒態勢が敷かれた。29日に韓国ソウルの繁華街・梨泰院の狭い路地で、日本人を含む150人以上が死亡する雑踏事故が発生したことも影響したのか、仮装した人でにぎわう中、警視庁の制服警官が渋谷の街中に配備され、ものものしい雰囲気が漂った。

特に渋谷駅前のスクランブル交差点には午後4時半から複数の赤色灯を回した機動隊車両が停車してバリケードを構え、同6時からは「赤です。渡らないでください」とマイクで呼びかけ、制服警官が車道と歩道の際に立って歩行者や車を誘導。警察庁関係者によると、ソウルの事故を受け、狭い裏路地などに人の滞留がないよう警戒に当たるという。

ハロウィーンイベントを案内する店のスタッフは「安全にお客さまを店までお連れしたが、探すのがひと苦労です」と携帯電話などで連絡を取り合うのも困難な模様だった。31日に備えて渋谷の様子を確認していた埼玉・川越市の男女4人のグループは「韓国の事故のようなことはないと思うけど、人は多い。渋谷デビューは来年にしようかな」と思案顔で相談していた。

顔に白いペイントをした男性(25=目黒区)は「路上で仮装準備できました。思ったほどの人がいるような気はしませんね。ソウルの事故は衝撃でした。安全を確保できるように気をつけたいです」とマントをひるがえしてセンター街にのみ込まれていった。【寺沢卓】