小泉進次郎農相は31日、今月21日の大臣就任後、初めて地元の横須賀市に入った。近く告示される市長選で3選を目指す上地克明市長の市政報告会に出席した際、政府備蓄米放出をめぐるこれまでの自身の取り組みをアピールした。
多くの聴衆を前に、ステージに上がると「やっぱり横須賀に来ると落ち着きますね」とポツリ。「大臣になって本当に地元の時間がなくなり、下町のお祭りにも行けていないが、秘書に聞くと、むしろ『コメのことだけをやっていろ』という声をいただいたそうです。地元の温かさだと思います」と、感謝の言葉を口にした。
「大臣になって10日。本当に息つく暇もなく、農水省の職員と不眠不休と言ってもいいような毎日」と明かし「どこに精米機があるか、(備蓄米の)流通に目詰まりがないか(が気になる)。1日でも早く、1粒でも多く、国民の方にコメを届けないといけないという思い」とも述べた。
「農家のみなさんが食べていけるような(コメ全体の)価格と状況は必要」とした上で「(コメの価格が)1年で2倍、2・5倍というのはあまりにも急に上がりすぎている。ここはまず1回落ち着かせなくてはならないという思い」と、当面の対応策として政府備蓄米の随意契約による放出を決めたことに理解を求めた。
「いろいろとご批判があるかもしれないが、リスクを取るのも政治の仕事という思いで、随意契約という形で(22年産のコメを)2000円、これからはその1年前のコメを1800円くらいで提供させていただく」と報告。「結果がすべての政治の世界。今までと全く方針が違うのに農水省の職員がついてきてくれている。本当にそれができるのか? というような時にも、強い意志があれば道が開けてくると、あらためて感じている」と強調した。
備蓄米を5キロ当たり2000円程度で放出するとした判断について「(店頭に並ぶのは)できても、正直、6月の1週目の後半くらいと思っていた」と打ち明けたが、「1番に出そうという民間企業同士の競争が始まった」として、自身の想定を超えて、早期に店頭販売が実現したと言及。この日、生活用品大手のアイリスオーヤマやイトーヨーカ堂などが販売を始めたが、この日の販売分が完売したことに触れたほか、JR東日本から新幹線を使った輸送体制や、24年産の銘柄米を3000円台で提供するキャンペーンを行うという連絡を受けたとして「私が方向性を示したら、国民生活が苦しい中、少しでも協力しよう、何ができるかということを考えてくれている。本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と、企業側の対応に謝意を示した。
その上で「なんとか結果が出るよう、今のお米の状況を安定化させたいという強い思いで、仕事にまい進したい。私の頭の中は、いまはお米のことでいっぱい」と口にした。

