自民党総裁選(22日告示、10月4日投開票)への立候補を表明した小泉進次郎農相(44)は16日夜、横浜市で開かれた三原じゅん子こども政策担当相のセミナーで講演し、自身が初当選当時、野党だったことを振り返る中で「今、自民党が置かれている状況は、あのときよりも厳しいかもしれない」と述べ、強い危機感を示した。
自民党の現状を「少数与党で、自民党だけでは補正予算や法律は通せない」とした上で「私の初当選は(自民党が政権を失った2009年衆院選の)野党の時。あのときのことを今、思い返している」と語り出した進次郎氏は「野党になって多くの方が自民党から離れた。与党に戻るには少なくとも10年くらいかかるのではないかといわれ、私もそう思って覚悟を決めていた。もう1回、国民のみなさんの信頼を回復できるよう、野党議員として誇りを持って頑張ろうと思ってやっていた」と、新人議員時代の原点を振り返った。
「約3年で政権を奪還できたのは、その間も自民党から離れずに支えてくれたみなさんのおかげです」とした上で「今、自民党が置かれている状況は、あの2009年より厳しいかもしれません」と指摘。その上で、総裁選を念頭に「その中でも、もう1回原点を思い返し、多くの国民のみなさんの信頼を勝ち得るようなスタートにしないといけないという思いで、これから一生懸命、私なりに努力していきたい」と述べ、出馬への決意を示した。
「とにかく、大きなことを言うよりも、1つ1つの信頼を積み上げることだと思っている」とも語った。このフレーズは、16日午前の閣議後会見で、前回の総裁選で訴えた選択的夫婦別姓制度導入の是非など党内で意見が割れるテーマにどんなスタンスで臨むのか問われた際に「大きなことを言うよりも、まず党がしっかりまとまり1つになれる環境を作れるかどうかが、今回は非常に重要」と述べた内容と同じ。今回は、党内で意見が分かれる内容の課題については踏み込まない構えを示唆しているのでは、との見方がある。
一方、改革路線を押し出して敗れた昨年の総裁選を「力不足だった」と振り返り、「自民党は国民のみなさんが抱える不安に向き合ってこなかったことを反省し、1つ1つの不安に応え、自民党がまず1つになって野党と向き合い、いっしょになって政策を前に進める地道な営みの繰り返しで、もう1度、信頼回復するような自民党をつくっていきたい」と繰り返した。

