連覇を狙う藤井聡太6冠(竜王・名人・王位・棋聖・棋王・王将=23)が21日、NHK-Eテレで放送された「第75回NHK杯将棋トーナメント」(日曜午前10時30分)の3回戦で藤本渚七段を下して準々決勝進出を決めた。

両者は初顔合わせ。2022年(令4)10月デビュー、順調に昇段してきた弱冠二十歳の新鋭は得意の雁木(がんぎ)を採用して積極的に踏み込んできたが、先手の藤井は的確に対応。攻めをしのいで反撃に転じ、77手で藤本を投了に追い込んだ。

「途中までは実戦例もある形。こちらの玉頭に対してかなり攻め込まれるきわどい将棋かなと思っていました。こちらの受けが続いて、かなり怖い展開。最後、反撃に転じることができて指しやすくなったかなと思います」と振り返った。

敗れた藤本は敵陣の3筋に垂らした歩を悔やんだ。「練習を含めて自分は指した記憶はない手。どういう展開になるか分からないままやってしまった。こちらの攻めがつながらず、一気に悪くなってしまった」。それでも攻めを続けたものの、「そもそも少し無理な攻めをしている自覚はあった。受け間違えは期待できないし。うまく行かなかった」と語った。

勝った藤井は、2年連続3回目の優勝を目指して準々決勝で石川優太五段(31)と対戦する。