調教師転身のため2人の2000勝ジョッキーが引退を迎えた11月30日の船橋競馬場。取材の合間に船橋の山田信大調教師(48)に声を掛けられた。川崎の酒井忍騎手(49)に花束を渡すという。地元の左海騎手は当日の引退報告会で花束を受け取れたが、遠征の酒井騎手にはその機会がないので、写真も撮ってほしいとのことだった。まだ翌日の新聞に間に合う時間。紙面の都合で昨日は掲載できなかったのが申し訳ない。

2人は騎手時代に新潟から移籍。地方競馬教養センターの騎手過程は1期(半年)違うが、1歳差と年齢も近く、ほぼ同期のような存在なのだろう。酒井騎手の2000勝の写真も隣に山田信師が並んでいた。

2人の写真を見ていて、レイクダービーの話を思い出した。94年6月の朱鷺大賞典を勝利した酒井騎手の重賞初制覇のパートナーだが、同年11月の新潟グランプリから山田信騎手に乗り替わった。それまでレイクダービーの調教をしていた酒井騎手は「山田に攻め馬の仕方を教えた覚えがありますね」と話していた。同年12月の新潟記念を山田信騎手で勝利。同馬は新潟時代の2人によって重賞2勝馬に導かれた。【牛山基康】