17日の川崎競馬場。5Rの返し馬が終わると今野忠成調教師(49)がヘルメットをかぶりながら本馬場に現れた。

ゲートで騎乗馬が立ち上がり、騎手としての最後の騎乗をまさかの落馬で終えてから7カ月。先輩たちからの「乗るんじゃないのか(笑い)」という冗談の声に送り出され、初陣をゲート裏で迎えた。結果は3着。ゲートだけが心配だったというトゥアオウフで臨んだが「ちょうどタイミングが悪くて、頭を下げていた時にスタートを切られてしまって」と出遅れ。それでも「気持ち重かったのもあるので、次は改善させて」と巻き返しを期す。

重賞47勝を含む地方通算2751勝を挙げた川崎の名手も調教師の業務は初めての連続。「騎手時代とは全然違いますね。乗ることだけはそんなに変わらないですけど、その後のケアとか、スタッフと話し合ったり」という普段の調教だけでなく「いろいろやらなければいけないことがあるから、全然慣れないです」と苦笑い。出走の申し込みや出走投票などはもちろんのこと「ジョッキーの時は飛行機のチケットすら取ったことがなくて」。事務作業に苦戦しているそうだが、北海道に行く飛行機は空港でセルフチェックイン機も操作したというから、慣れるのは時間の問題だろう。

当面の厩舎の目標は「なるべく故障を出さないようにして結果を残して、早く大きいタイトルを取りたいです。川崎からでも結果を出せるところを示したい」と力を込める。【牛山基康】