今週土曜メインは欅S。本日の「ケイバラプソディー~楽しい競馬~」は、舟元祐二記者が東京競馬場のシンボルについて馬場造園課を取材した。聞き慣れた「大ケヤキ」、実は類似種の別の品種だ。守り神でもある大ケヤキの現在を調べた。
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「大ケヤキの向こう側」。何度このフレーズを耳にしたでしょうか。そしてこれからも幾度となく聞いていくのでしょう。府中の長い直線にこれから立ち向かうサラブレッドたちが、3~4コーナーのところで一瞬、見えなくなる。それは、東京競馬場の内馬場にそびえる“大ケヤキ”と長らく呼ばれる木によるもの。ダービー、天皇賞・秋、などの名勝負を見守る存在として君臨する、気になる木。取材してみたかった。
「実はエノキです」。気になる木の正体は、東京競馬場馬場造園課の浅川敬之課長(47)のひと言、そして同課の西川諒造園係(28)から「あの場所にはエノキの他に、カシ、ケヤキ、シュロ、ツツジなどが生えています」という補足によって明かされました。私たちが目にする、一番大きく目立つ木はエノキ。しかし、ケヤキも一緒に生えていることも判明しました。1933年(昭8)に今の場所に東京競馬場として移転し、その時の当該地には墓地があったよう。そこには今よりも多くの木が群生していて、元祖大ケヤキと呼ばれた木もありました。浅川課長は「いつかは記録がないので分かりませんが、雷が落ちて、当時の大ケヤキが焼失。そして、今残っているエノキが“大ケヤキ”という愛称で呼ばれているという認識です」と答えてくれました。
東京が開催される際、年3回、馬場浄(きよ)めと合わせて、大ケヤキの前でも馬頭観音祭の儀式が行われるとのこと。浅川課長は「東京競馬場職員と関係団体、馬主協会の方々もご参加されます。レースの安全を祈願して」と守り神となっていることを話してくれました。東京競馬場にはパドック付近に馬頭観音、競馬場通りを1本挟んだ競馬場正門通り沿いに馬頭観音菩薩(ぼさつ)および馬霊塔、そして競馬場東側の第1駐車場付近に、大ケヤキのそばにも馬頭観音があります。楽しく、感動する競馬。でも時には事故も起こる。目を背けてはいけないこともあります。そんな事故を慰霊するように、これまで、これからも象徴として立ち続けている木と認識しました。スタンドからは遠いですが、レースを見に行った際は一礼するように心がけます。
(ニッカンスポーツ・コム/競馬コラム「ケイバ・ラプソディー~楽しい競馬~」)




