アイルランドのカラ競馬場で20日、日本生まれのハーツクライ産駒コンティニュアス(牡2、A・オブライエン)が鮮烈デビューを果たした。

2Rの未勝利戦(芝1400メートル、12頭立て)に出走。外枠からジワッとハナを奪い、クールモアの紫色の勝負服に身を包んだライアン・ムーア騎手を背に、鮮やかな逃げ切りを決めた。勝ちタイムは1分24秒70。「レーシングTV」電子版はハーツクライ産駒のアイルランド初勝利と伝えている。

コンティニュアスは父ハーツクライ、母フラッフ、母の父ガリレオという血統。20年3月25日に日本で生まれ、その後にアイルランドへ輸出された。母の全姉が11年のモイグレアスタッドS覇者メイビー。その子で、18年の英2000ギニーを制した日本生まれのディープインパクト産駒サクソンウォリアーとはいとこの関係になる良血馬だ。

「レーシングTV」や「アイリッシュレーシング」電子版は、管理するエイダン・オブライエン師の談話を紹介。オブライエン師は「ライアン(ムーア)はとても喜んでいましたし、まだ子どもだと言っていました。(クールモアの)関係者がディープインパクトを種付けするために繁殖牝馬を送りましたが、(種付けできなかったため)似ている血統の彼(ハーツクライ)になりました。私はハーツクライのことをよく知りませんが、ライアンがよく知っています。(産駒は)日本では中距離で活躍しているそうです。彼(コンティニュアス)は私たちの厩舎にいる唯一のハーツクライ産駒です。まだまだ良くなるはずですし、次はベレスフォードSに向かうつもりです。マイルの距離になりますが、彼はステップアップしてくれるでしょう」と期待を寄せている。

ベレスフォードS(G2、芝1600メートル、9月24日=カラ)は、エイダン・オブライエン厩舎がこれまでに21勝を挙げ、現在11連勝中の重賞。過去にサドラーズウェルズ、アラムシャー、アザムール、シーザスターズ、セントニコラスアビー、カプリ、サクソンウォリアー、ジャパンなどが制している出世レースで、クラシックの登竜門的な重賞になる。

ハーツクライ産駒コンティニュアスの走りに注目が集まりそうだ。