英インターナショナルSを圧勝し、デビューから10戦無敗の最強馬バーイード(牡4、W・ハガス、父シーザスターズ)が追加登録で凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月2日=パリロンシャン)に参戦する可能性が高まってきた。管理するウィリアム・ハガス師は28日、「馬場が良ければ」という条件付きで初めて参戦に前向きなコメントを出した。レーシングポスト電子版が伝えている。

ハガス師はあくまで馬場状態が大事だと説明した上で、「(出走を)決定するのはレースに近い時期になるでしょう。バーイードは凱旋門賞に登録していないので追加登録する必要があります。パリ(ロンシャン競馬場)の馬場が悪ければ走らせたくないが、馬場が良ければ、彼は走る可能性が高いです。走らなければ英チャンピオンSに向かいます」と話している。

大手ブックメーカーの「パディーパワー」社は「不出走ならば返金」という条件で、バーイードの凱旋門賞の単勝前売りオッズを1・67倍の1番人気に設定している(2番人気はタイトルホルダーの7倍)。レーシングポスト電子版は同社のスポークスマンのコメントを紹介しており、「(バーイードが)愛チャンピオンSを走らなくなったことで、フランス(凱旋門賞)か、英国(英チャンピオンS)を走る可能性が高まりました。多くの競馬ファンは(凱旋門賞の舞台になる)パリに雨が降らないでほしいと願っていると思います。この偉大な馬は伝説になろうとしています。彼は凱旋門賞に出走すれば、おそらく勝つでしょう」とバーイードへの大きな期待が語られている。

凱旋門賞にはダービー馬ドウデュース(牡3、友道)、G1・3勝タイトルホルダー(牡4、栗田)などの日本調教馬が出走を予定。欧州の最強馬が参戦となれば、強力なライバルが立ちはだかることになる。