大本命が日本馬の前に立ちはだかるのか-。10戦無敗の最強馬バーイード(牡4、W・ハガス、父シーザスターズ)を管理するウィリアム・ハガス師が凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月2日=パリロンシャン)へ前向きなコメントを出したことが28日、レーシングポスト電子版など英国メディアで報じられた。大手ブックメーカー各社は凱旋門賞へ向けた単勝前売りオッズを一気に変動させ、バーイードに対し、2・75倍~3・0倍という1番人気のオッズをつけている。

同馬は現時点で凱旋門賞の登録を行っておらず、12万ユーロ(約1650万円)の追加登録料を払わなければいけない状況(追加登録の締め切りは9月28日)。ハガス師は馬場状態次第で凱旋門賞を回避し、英チャンピオンSに向かう方針を示している。ハガス厩舎は18年の凱旋門賞に同年の愛オークス馬シーオブクラスで参戦し、エネイブルの2着に入った実績がある。

直前までバーイードの確実な出否は分からないが、報道を受け、大手ブックメーカーは即座に反応した。前日まで6~10倍程度だったバーイードの単勝前売りオッズだが、「コーラル」「ラドブロークス」は2・75倍、「bet365」「ウィリアムヒル」は3・0倍に設定。「パディーパワー」社は「出走しない場合は返金」という条件付きで1・67倍に設定している。

「bet365」社のオッズでは1番人気バーイードに次ぐ2番人気が日本のタイトルホルダー、G1・5連勝中の英国牝馬アルピニスタの2頭で7・0倍。昨年覇者トルカータータッソが8・0倍の4番人気。以下は、仏ダービー&エクリプスSを制したフランスのヴァデニが10倍、日本のダービー馬ドウデュースとパリ大賞覇者オネストが13倍、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSを制したパイルドライヴァーが15倍で上位人気となっている。