25日に中山競馬場で行われる有馬記念(G1、芝2500メートル)に出走するタイトルホルダー(牡4、栗田)の生産牧場・岡田スタッドの岡田牧雄代表(70)が、日刊スポーツの取材に応じ、ファン投票1位への感謝、昨年5着のリベンジへの思いを語った。

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-ファン投票1位

岡田氏 過去最多の得票数。すごいですね。それだけ支持されている。ありがたい話です。変な競馬はできない。凱旋門賞(11着)でファンの方に損をさせている。お返ししないと。

-凱旋門賞を振り返って

岡田氏 直前の雨があと30分遅れてくれれば…と思ってしまいますね。1Rから行ってたけど、スコールが2回あった。パドックの時に3回目のスコール、土砂降りでした。競馬が終わったら、からっと晴れた。日本の馬がみんなあの着順になったのをみても、尋常じゃない馬場でした。タイトルホルダーも最後はさすがにバテましたね。状態がそこそこであれば、それなりの競馬を(凱旋門賞でも)すると思います。

-その後の状態は

岡田氏 いったん美浦に戻ってから近くの牧場に放牧へ。それなりの疲れはあったと思う。体は大丈夫でした。牧場での雰囲気は良くて、普段ならレース30日前に戻すのを40日前に美浦に戻した。本番までにどれくらい上がってくるか。馬自身の力が去年とは違う。去年の有馬記念より、状態ははるかにいいと聞いています。

-去年の有馬記念は5着

岡田氏 去年は(横山)和生くんも初めて乗ったからしょうがない。馬がどこまでどうだというのもあまり分かってなかった。今は完全に馬とコンタクトが取れている。うまく馬と会話しながら乗っている。ジョッキーの心理的なものも含めて去年とは違う。

-メンバー的にハナに行けそう

岡田氏 そうですね。ハナにこだわらなくなっているんですが。逆にいうと、行く馬がいてハイペースになって、2番手ぐらいで運んで、他の馬が脚を使って伸びないという競馬が、この馬にとってはいいのかなと思っている。その辺はジョッキーも分かっている。ハナを切るなら、3コーナーから行ってほしいとジョッキーには伝えるつもり。極端に道中スローに落として、坂下からよーいドンの競馬はしないでほしい。そうするとイクイノックスに差される可能性がある。

-舞台は中山芝2500メートル。きつい坂を2度上がる。

岡田氏 コースはいい方に向くと思う。相当、心肺機能が優れてないと。東京の緩い坂の瞬発力勝負になると切れ負けする可能性がある。スローに落とすよりある程度ハイペースで、他の馬がマークしてついてきた方がいい。上がりが36秒かかるぐらいの競馬になれば。ハイペースで3コーナーからスパート。我慢比べの持久力勝負の方がこの馬に合う。4コーナーでかなり離す。団子状態のよーいドンは向かない。きつい坂を2度上がって直線が短い。4角で離していないと。

-中山は3勝

岡田氏 中山は下手ではない。去年よりも力をつけている。

-今年G1・2勝。勝てば年度代表馬もみえてくる

岡田氏 それは勝ちたいなというのはある。ドゥラメンテもこれだけ強い馬が出ている。ドゥラメンテの後継種牡馬が必要だという気がしている。その血を残したい。もちろん、来年は使いますよ。

-母メーヴェを購入したのは長距離の牝馬がほしかった

岡田氏 そうです。長距離馬を作りたいというのが自分の中では一番大きかった。ドゥラメンテを配合したのは、本質的に長距離馬だと思っているから。あの脚の長さと、長距離を走ってきた時の上がりの速さは、相当に心肺機能が優秀でないとできない。理想型ですよ。脚が長くて筋肉量が少ない。使って使って強くなる。そういう競走馬が理想だったので。

-生まれながらの長距離馬

岡田氏 血統背景ははっきりしていて、超のつく長距離馬。あんなにスピードがあると思わなかった。

-生まれてからは長距離馬として育ててきた

岡田氏 本当にそう。他の馬が坂路2本で終わるところを3~4本やる。心肺機能の高さを感じた馬にはそういうことをやる。それをタイトルホルダーはケロッとしていた。1歳の頃から普通の馬よりも負荷をかけて調教をやっていた。1ハロン16~17秒でも距離をやる。長距離馬として育てるやり方をやっていた。

-2歳の3月、ビッグレッドファームで“対外試合”をした

岡田氏 違う環境で違う馬と走らせる。走ると思う馬にはそういう経験を積ませる。マツリダゴッホを連れていった時はぶっちぎられました。タイトルホルダーは6頭立ての5着だったけど、差はなかった。タイトルホルダーは夜間放牧も1歳からしていてケロッとしていた。育てていく過程で「すごいな」と思ってましたよ。

-マツリダゴッホは07年有馬記念V

岡田氏 ゴッホは育成時代、気合入れるとビューッといった。カーッとなるとすごく引っ掛かる馬だった。乗り手を選ぶ馬だった。タイトルホルダーはそんなことはない。

-心肺機能はゴッホよりもいい

岡田氏 私の評価としてはタイトルホルダーの方が上ですね。

-去年に続く有馬記念

岡田氏 本当に楽しみにしている。馬の底力を信じて。ドゥラメンテの後継種牡馬として、勝って年度代表馬になってほしいですね。