明日23日に昨年度のロンジンワールドベストレースホースランキングの最終結果、ロンジンワールドベストホースレースが発表されます。セレモニー(表彰式)が行われるのは英国のロンドンにあるサヴォイホテル。IFHA(国際競馬統括機関)公式ホームページの記事では「13時10分ごろ」と書いてあるので、日本時間だと、22時10分ごろから発表が行われると思います。

11月上旬の最新発表で世界ランク1位だったのは、日本のイクイノックス。11月下旬に行われたジャパンCのレーティングは133ポンドでした(JRA発表の暫定値)。昨年の競馬が終わってから115ポンド以上のレーティングが与えられる馬については、すべての馬を各国のハンデキャッパーが精査し、最終的な数字が決まることになっています。ワールドベストレース(「世界のトップ100G1」の1位)は11月の時点ではドバイシーマCが有力でしたが、ジャパンC、その後の有馬記念で日本馬がレーティングを上げているので、ジャパンCの逆転1位があるのか。そこも注目です。

国内は先週末、天気が心配されましたが、中山も京都も小倉も無事に競馬が開催されました。AJCCはチャックネイトでレイチェル・キング騎手が日本の重賞を初制覇(◎クロミナンスは3着)。京都開催で行われた東海Sはウィリアムバローズが鮮やかな逃げ切りで重賞初制覇を果たしました(◎オメガギネスは2着)。記者の予想は情けない結果ばかりで…。

レーティングの世界は難しいですし、レースの予想をする時には大きな意味を見いだせないかもしれませんが、国際競走の出走馬選定で大事な意味を持っています。それは、春の中東遠征(ドバイ、サウジアラビア、カタールなど)の招待の有無というニュースに感じることもできます。

昨年暮れ、JRAのハンデキャッパーの方を取材させてもらった時、参考資料としていただいたのが雑誌「優駿」の昨年11月号のコピー。歴代のレーティング上位馬たちを紹介する欄の解説にはこう書いてありました。「史上、最も高い評価を得ているのが英国調教馬のダンシングブレーヴで、レーティングは141。(中略)引退後は日本でも種牡馬として活躍し、キングヘイローらの父として記憶するファンも多いだろう。続くレーティングは140で4頭。初期では凱旋門賞連覇のアレッジド…」「なお、過去のレーティングを見直す動きがかつてあったものの、従来の数字が正しいものとなっている」。

イクイノックスの血統表を見ると、レーティング上の史上最強馬ダンシングブレーヴと、2位アレッジド(シャーガー、フランケル、フライトラインの3頭がタイ)の名前があります。

明日の夜、その名前が呼ばれるのを楽しみに待ちたいと思います。IFHAの記事にはさまざまなデジタルプラットフォームで表彰式のライブストリーミングが可能と書いてありますし、日本国内では「グリーンチャンネル」で23時から24時30分まで行われる番組でセレモニーの模様が紹介されるそうです。【木南友輔】