世界の壁は高く、そして厚かった。日本ダービー馬クロワデュノール(牡3、斉藤崇)は14着に沈んだ。北村友一騎手(39)の初挑戦、斉藤崇史調教師(43)の2度目の挑戦は悔しい結果となった。
状態が良く、上積みもある。これなら力を発揮できる。態勢は整い、ボルテージは上がっていたが、あまりにも条件が過酷だった。現地時間3日の夕方から大雨が降り、乾いていた馬場もすぐに悪化。加えて、84年以来勝ち馬が出ていない試練の17番ゲートが当たった。「内枠の方が良かったですが…。(道悪の)馬場も前走はうまくこなしてくれましたから。ただ、やってみないと分からないですよ」と戦前から斉藤崇師は話していた。最初の直線の坂の頂上で先頭に立つ積極策。先頭で最後の直線を向いたが、ミニーホークにあっさりかわされ、ズルズルと下がっていった。
クロワの強さはこんなものではない。圧巻だったダービーのパフォーマンスを考えても、まだまだ世界に羽ばたけるトップホースだ。初の海外遠征で戸惑いながら、いろいろな経験をした。「日本とは全く違う環境で過ごす中で、メンタル面でひとつ大人になって帰ってくるんじゃないかと思います。3歳でなかなかできる経験ではないですからね」と斉藤崇師。ダービー馬は凱旋門賞で味わった悔しさをバネに、ひとつ強くなって日本に帰ってくる。
【藤本真育】

