巨人は先発のグリフィンが降りた後は、苦しい展開の連続だった。8回は鈴木康が2死走者なしから、今季出場2試合目の石垣に四球を与えた。一、二塁となって石川昂を抑え何とか切り抜けたが、石川昂は3ボールから真ん中の真っすぐをファウル、遊ゴロ。相手の打ち損じに助けられた。9回は船迫、今村で犠打による1死しか取れず、サヨナラ負けだ。

リーグワーストの救援防御率3・90が示すように、課題がもろに出た敗戦だった。一方で、打線も淡々とした攻撃に映った。3併殺は打ちにいった結果であり、仕方がない。だが、それを差し引いても、正直、点が入る雰囲気を感じられなかった。

このようなチーム状況で、どのような手が打てるのか考えてみた。キーワードは「刺激」。まずは課題のリリーフ陣だが、菅野を先発から配置転換するのはどうだろう。コンディション面から出遅れたこともあり、ここまで2勝5敗と苦しんでいる。かつての球威が影を潜めている。プロ入り以来、ほぼ全て先発登板してきたが、1イニングを全力で投げさせることで、思い切って投げるフォームを思い出し、球威を取り戻す可能性はあると思う。

菅野自身だけでなく、チームに与える刺激も大きいはずだ。菅野ほどの投手をリリーフに入れれば、他の選手に与えるインパクトはかなりのものがある。また、ファンに対しても「まだペナント争いを諦めていない」という意思表明にもなる。過去、巨人では上原が先発から抑えに転向した例がある。細かい事情は異なるかも知れないが、その転向により上原自身が新たな扉を開いたのは間違いないし、チームには大きな刺激を与えた。

打線で言えば、やはり浅野に期待したい。ルーキーが試合に出てホームランを打ったり、3安打したりすれば、間違いなくチームへの大きな刺激になる。

今季の巨人は波に乗れそうで乗れず、ここまで来てしまった。首位阪神とのゲーム差を考えれば、逆転優勝が相当に厳しいのは確か。だが、可能性がある限り目指すべきだし、可能性がなくなれば次の目標である2位を目指すべき。そのためには、今の停滞した空気を一掃する必要がある。上がり目へと転換するために、思い切った方法でチームに活を入れたい。(日刊スポーツ評論家)