楽天元監督の平石洋介氏(45)がソフトバンク-楽天17回戦(みずほペイペイドーム)を評論した。藤井聖投手(28)が5回8安打4失点と打ち込まれたが、要因は前日までの2試合にもあったと指摘する。

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完全にソフトバンクペースだった。藤井は今季ここまでソフトバンク戦は3試合で2勝0敗、防御率0・00に抑えていた。だが、相手の各打者が対策を練ってきており、技術の高さを見せつけられた。

藤井は球速こそ速くないが、多彩な変化球をコーナーに投げ分ける。中でもスライダーは直球と同じ軌道から曲がってくる。打者からすれば見極めが難しい。簡単にはいかない投手だ。ところが、この日は左打者がアウトコースへの誘い球に手を出してこなかった。

象徴的だったのが、初回の柳町だ。初球は外の真っすぐでストライクのあと、4球続けてアウトローへのスライダーだったが、空振りは1つだけ。3球見逃し、フルカウントに。6球目は外の真っすぐを、ぎりぎりまで引きつけて三塁方向へのファウルとした。

勝負の7球目、楽天バッテリーはインコースへのシュートを選択した。外の球には乗ってこない。直前のファウルは引きつけて打っている。ならば、内角へ突っ込むという判断だろう。この打席で初めて内を突いた。決して甘い球ではなかったが、見事に捉えられ右中間へ放り込まれた。打った柳町を褒めるしかない。

近藤には2ランを含む3安打を許した。もちろん、楽天もマークしていたと思うが、こちらも見事にやられた。この3連戦の初戦は本塁打を含む2安打2四球で、前日の第2戦は5四球だった。悔やまれるのは、いずれも逃げた四球に見えたことだ。同じ四球を与えるにしても、その後の対戦も考えて崩しにかかりたかった。次打席以降で何かを意識させるやり方があったはず。それをせず、ただ四球を与えただけだった。第3戦ものびのびと迎えさせてしまい、痛打を浴びた。(日刊スポーツ評論家)

ソフトバンク対楽天 5回裏ソフトバンク1死一塁、近藤(左)に右越え2点本塁打を打たれ、悔しそうな表情を見せる藤井(撮影・岩下翔太)
ソフトバンク対楽天 5回裏ソフトバンク1死一塁、近藤(左)に右越え2点本塁打を打たれ、悔しそうな表情を見せる藤井(撮影・岩下翔太)
ソフトバンク対楽天 6回表終了後、交代となった藤井(右)は肩を落としてベンチ裏へ引き揚げる。左は三木監督(撮影・岩下翔太)
ソフトバンク対楽天 6回表終了後、交代となった藤井(右)は肩を落としてベンチ裏へ引き揚げる。左は三木監督(撮影・岩下翔太)