大補強から若手のエネルギーを感じる。巨人にFAで丸と炭谷、さらに、岩隈、中島とベテランも加入した。紙面上は「新加入組」に注目が集まるが、キャンプを現場で取材していると、若手もしっかりとデッドヒートに加わっていることを実感する。

1軍キャンプスタートをつかんだ和田と松原は沖縄移動後に2軍に降格。一方で石川と北村が1軍昇格し、23日の楽天とのオープン戦でさっそく結果を残した。さらに沖縄入り前に1軍合流した立岡、吉川大も守備と走塁のストロングポイントで開幕1軍の座を虎視眈々(たんたん)と狙う。投手では育成の坂本工、大江、鍬原も猛アピール中で投手陣も活気が出てきた。

立岡が「僕たちは毎日が勝負。なんとか食らいついていきたい」と言えば、吉川大も「全力でやるしかない。一瞬でも気を抜けない。必死ですよ」。沖縄移動後も若手は連日、室内練習場で居残りでバットを振り込んでいる。もちろん、主力組としての地位を確立しつつある岡本と吉川尚も抜かりはない。

若手とベテランの融合はいつの時代もテーマに挙がる。ブルペンで岩隈の周りに若手が集まった。それぞれの特徴を踏まえてアドバイスを送っていた。自然発生した“岩隈塾”に融合が見て取れた。中島も若手内野陣に歩み寄り、自身の経験を惜しみなく伝えている。一見、ビッグネームの大型補強に映るが、チームに与える相乗効果を感じずにはいられない。

キャンプ、オープン戦は開幕までのチーム内サバイバルの意味合いが強い。ただ、長所を消し合う雰囲気はない。短所を指摘し合うことで補い、長所を伸ばす環境がチーム全体の雰囲気を上昇させている。「和と動」。それぞれが感じ、それぞれの理解を突き詰めることでペナント奪回が現実味を帯びてくる。【巨人担当=為田聡史】