昨夏まで16年間で夏通算3勝。少数とはいえ、出場だけにとどまるつもりはない。高橋監督は「近くの中学生たちにアピールするためにも勝ちたい」と話した。各学年1クラスずつで、互いの教室も近いだけに結束力は強い。選手たちは全校応援を背に、3年ぶりの校歌を夏舞台に響かせる。【佐々木雄高】

 ◆県立大曲農業高等学校太田分校 1948年(昭23)、大曲農業高等学校定時制課程横沢分校(農業科)として開校。57年分校再編で太田分校(農業科、家政科)と改称。統合・改称を重ね、75年から定時制を廃止して全日制の現体制になる。現生徒数は55人(男子32人)。硬式野球部は01年創部で現部員数は13人(女子マネジャー3人含む)。運動部では自転車競技部が全国レベルで過去に全国優勝の実績がある。所在地は秋田県仙北市太田町横沢字窪関南268の1。伊東金一校長。

 ◆単独廃校ルール 廃校となることが決定しており、選手が9人以下のチームが、近隣校から野球部員の派遣を受けることができるもの。00年に制定された。12年には、適当な相手校がないなどの理由で連合チームが組めない部員不足校にも、このルールが適用できるようになった。ただし、母体校の部員は最低5人は在籍しているものとし、他校から借り入れても10人を超えないこととする。

 ◆少数チーム 今夏の秋田大会でベンチ入り20人未満は47チーム中10チーム。大曲農太田分校と二ツ井の10人が最少で、能代西と男鹿海洋が11人で続く。3年連続でタッグを組む矢島・雄勝連合は計12人(各校6人ずつ)。いずれも夏の大会後は3年生が抜けて単独出場が危ぶまれる。