千葉の「トルネード左腕」が、奪三振ショーを演じた。東京学館浦安・谷沢太朗投手(3年)が、長生を相手に8回3失点で14三振を奪った。初回に3者連続三振をマークするなど、スライダー、チェンジアップを低めに集めた。「2ケタは良かったですが、基本は打たせて取るのが持ち味」と話した。

 最速133キロながら、一瞬、打者に背を向ける独特な投球フォームで幻惑した。甲子園で春夏連覇を達成した興南・島袋(ソフトバンク)のようなフォーム。中学1年時、江戸川ボーイズの先輩をヒントに作り上げた。仲間からは「見えづらいし、左打者はスライダーが背中から来る感じ」と言われた。

 憧れの投手には、楽天松井裕を挙げた。「甲子園で三振の記録を作ったのを見て、すごいなと思った」と目を輝かせた。身長167センチ、体重56キロと小柄な“ドクターK”は「甲子園に行くことが目標。(独特なフォームを)注目してもらえたらうれしいです」と笑顔で話した。【久保賢吾】