強運を呼び込んだ。星稜の竹谷理央主将は、プロ野球巨人や米大リーグのヤンキースなどで活躍したOBの松井秀喜さんが始球式を務める開幕試合を引き当てた。「正直びっくり。大先輩の前で試合ができるので、しっかり勝ちたい」と力強く語った。

 記念大会のため、史上最多の56校が出場。先に抽選順が34番目の藤蔭が開幕カードを引き当て、迎えた49番目の星稜。竹谷主将は「まだ(1枠)残っていて、もしかしたらあるかな」とささやかな希望を胸に臨み、念願の試合の切符を獲得。「たくさんの方から(引いてくれと)言われていたので…」と重圧から解放されたように息をついた。

 林和成監督は“吉報”の瞬間、右拳を力強く握った。「ちょっと震えが止まりませんでした。記念大会の開幕戦で、しかも松井先輩が始球式をされる。この上ない喜び」と言葉に実感を込めた。松井さんの高校時代に星稜で指揮を執り、現在は名誉監督を務める山下智茂さんは「(石川大会で)優勝したときから、開幕戦を引けと言っていた。運にすごく恵まれている」と興奮気味に話した。