【第2試合(13:00)高松商(香川)-春日部共栄(埼玉)】

3年ぶり27度目の出場となった県立の高松商は史上2校目の「3元号V」に挑む。春は大正13年の第1回大会(1924年)と昭和35年の第32回大会(1960年)で優勝。前回出場の16年は準優勝であと1歩届かず、松山商(愛媛)に続く「3元号V」へ、今大会が平成のラストチャンスとなる。

昨秋の四国王者で明治神宮大会ベスト4とチーム力は十分。エース左腕香川卓摩投手(3年)は多彩な変化球が武器。昨秋は9試合58回で奪三振率8・38と、今大会主力出場投手で上位10位に入る。4完投とスタミナも十分だ。直球で押す右腕の中塚公晴投手(3年)も7試合33回で奪三振率は10・91と、こちらも上位5位にランク。大叔父には、大洋(現DeNA)で盗塁王などを獲得した政幸氏を持ち、大叔父譲りのマウンド度胸も魅力。

打線は、11試合8盗塁の飛倉爽汰外野手(3年)がリードオフマンでけん引。打率5割を残した浅野怜外野手(3年)や香川ら中軸を中心に、つなぐ攻撃で得点を重ねる。

◆高松商の主なOB ロッテ松永昂大、元巨人水原茂、元巨人コーチ牧野茂

22年ぶり3度目の出場となる春日部共栄は、バッテリーが中心のチームだ。140キロ台の速球と多彩な変化球を操る右腕・村田賢一投手(3年)は、昨秋公式戦71イニングで与四死球11という抜群の制球力でも光る存在。主将も務める石崎聖太郎捕手(3年)のテンポいいリードが、村田を支えている。2人はともに、打線でも中軸を担う。

打線も、勢いに乗れば止まらない。それを実証するかのように、昨秋の関東大会2回戦では、横浜に9-2で7回コールド勝ち。村田と森飛翼内野手(3年)の本塁打などで、「高校四天王」の1人、横浜の左腕・及川投手を攻略した。

昨秋12盗塁の黒川渓外野手(3年)や、シュアな打撃の平尾柊翔外野手(2年)ら、能力の高い選手もそろっている。

映画「翔んで埼玉」の主題歌である「埼玉県のうた」がアルプスで歌われるかも注目?

過去のセンバツ最高成績は97年のベスト8。上位進出をうかがう。

◆春日部共栄の主なOB 西武斉藤彰吾、日本ハム中村勝