東海大相模が2年連続14度目の秋優勝で、春夏、今夏の県独自大会と合わせ5季連続県制覇となった。神奈川1位校として関東大会に出場を決め、来春のセンバツ出場へ1歩踏み出した。

主砲の柴田疾(はやて)内野手(2年)が、2試合連続本塁打で4番の輝きを放った。7回、狙い通りのインコース真っすぐを左翼越えのソロ本塁打。「手応えはよかった。打った瞬間、入ったと思いました」。前日の準決勝、横浜戦でも右中間にソロ本塁打。「意識はしていませんでした。全力で振ってミートするだけです」と笑顔を見せた。

先輩たちのサポートに、結果で恩返しした。「先輩たちが練習に付き合ってくれたおかげで、今日は気楽に打席に入ることができました」と打撃好調の要因を明かした。この日の朝、自校のグラウンドで行った練習では、プロ志望届を提出している西川僚祐外野手(3年)が打撃投手、鵜沼魁斗外野手(3年)が捕手を務め、豪華バッテリーでの打撃練習になった。「先輩たちが1打ごとに『ナイスバッティング』と声をかけてくれて、気持ちよく打たせてくれました」。前チームの強力打線を引っ張った憧れの先輩に、後押しされ本塁打につなげた。

中学時代は内野手兼投手だった。高校入学後は投手に専念したが、打撃の良さを買われ、新チームからは野手にコンバート。4番に座る。「西川さんから、ストライクだと思ったら積極的に振っていけと教わった。自分はまだ相模の4番になりきれていない。もっと努力したい」。引き継がれる東海大相模の「4番魂」。関東大会でも、そのバットでチームをセンバツに導くつもりだ。【保坂淑子】