柴田のエース右腕・谷木(やぎ)亮太投手(2年)が19球に魂を込めた。準優勝を導いた最大の功労者は準決勝までに481球。

1週間内500球の球数制限により、ベンチスタートとなったが、先発した控え捕手の右腕・南條康佑(2年)からマウンドを引き継いだ。4回途中0-7で、なお1死二、三塁のピンチ。いきなり左中間に適時打を許すと、中犠飛でさらに失点。19球目に左中間に適時三塁打を打たれ降板した。

1/3回3安打1四球4失点(自責1)で終え「悪い流れを切ろうと思ったけれど、育英の打線は甘い球を逃してはくれなかった」と悔いた。大敗はしたが、来春センバツ出場は有力。「育英の投手を見ても球も速く、キレも制球力もすごい。この冬に自分もトレーニングをして、球速、キレ、制球力を上げていかないといけない。大会を優勝するには投手をいっぱい作ることも必要」。春、夏に向けた成長を誓った。

打線も内野ゴロの間に1点は奪ったが、エース温存の相手に4安打12三振。全国レベルには総合力アップが必要不可欠だ。平塚誠監督(48)は「1球で流れが変わって点数が入ってしまう。勝負をかける一瞬の強さが必要」。収穫と課題を春に生かす。【鎌田直秀】