関東学園大付は先発の石原勇斗投手(3年)が4安打1失点と好投したが、打線が桐光学園の2投手の継投にわずか3安打と沈黙。準決勝進出はかなわなかった。

石原は、コースにテンポ良く投げ込んだ。桐光学園打線はスイングが強く、コンパクトに振ってきた。「カウントを悪くする前にゾーンに投げ込む」と早めに追い込み、打ち取る。8回を完投し74球。真っすぐ、スライダー、カーブを制球良く投げ、捕手からの返球から投球動作に入るまでわずか3秒。相手に狙い球を絞らせなかった。

しかし、2球に泣いた。6回1死から、初球の真っすぐが甘く入り右中間三塁打。次打者には1ボールからの2球目がアウトコース高めに浮き右前適時打で1点を献上してしまった。石原は「指先のちょっとした感覚が狂わせた。もっと低めに投げればよかった。悔いが残る2球。自分の責任。いい投球をしてもチームが負けたら関係ない」と下を向いた。

敗れはしたが、3年ぶりの関東大会出場で収穫も多かった。羽鳥達郎監督(32)は「バッテリーは今日の試合を自信にして欲しい」と期待を込める。石原は「全国クラスのチームとの対戦で、試合に入る感覚などが身についた。次は今日以上に丁寧に投げたい」。悔しさを闘志にかえ、夏に向かう。