日本ハムが、ようやくオープン戦初勝利を挙げた。西武戦で、中田翔内野手(25)が初回にオープン戦初適時打となる先制二塁打を放ち口火を切ると、打線が13安打7得点とつながった。10試合目で待望の初白星。前身の東映が1965年(昭40)に記録したオープン戦開幕からの7連敗(引き分け挟む)に並んでいたが、不名誉な記録更新は免れた。
ベンチ裏にある小さなスイングルームに試合後、テレビカメラがずらりと並んだ。栗山英樹監督(53)は苦笑い。「急にどうしたの? びっくりした」。1つの勝利に、大きな関心が集まった。前身の東映が65年に記録したオープン戦開幕からの連敗記録「7」の更新は、免れた。「もっともっと点を取れる好機はいっぱいあった。野球って走者をホームにかえすゲームだから。打てばいいというゲームじゃない」。残塁11の内容に注文もつけたが、オープン戦10試合目で、ようやく勝った。
チーム13安打の口火を切ったのは中田のバットだった。1回2死三塁、西武牧田の108キロのスライダーをとらえ、左中間を破る先制適時二塁打を放った。「やっとチームの4番として仕事した感じ。しっかりボールを見ることが出来た。今日の内容はよかったです」。主砲にとっても、オープン戦初適時打。西川が出塁し、田中が犠打で送り、中軸がかえすという形で得点できたことも収穫だった。
牧田とは侍ジャパンの一員として「欧州代表」と戦ったばかり。ビッグネームはいなかったものの、相手選手のハングリーな姿勢に圧倒され、反対に精彩を欠いた。2戦合計7打数1安打、打点なしに終わった自身の勝負弱さを嘆いた。チームに再合流した13日には、全体練習後にロングティー打撃を行い、貪欲にバットを振った。
陽岱鋼も3安打を放ち、中軸2人に当たりが戻ってきた。栗山監督は「ウチは、結局は(陽)岱鋼と(中田)翔がやらないといけない。それが証明されている」。10戦目でつかんだ初勝利には、今季の勝ちパターンが凝縮されていた。
オープン戦は残り5試合。栗山監督は選手たちに「最後の5試合は公式戦と同じ戦いをする」と伝えている。明日17日広島戦(札幌ドーム)からは、“本気モード”。「残り2週間ないわけですから。もう試すという期間は終わっている。勝つために、必死にやっていきます」。不名誉な記録をストップした1つの白星は、シーズンへとつながる大事な白星になる。【本間翼】



