仮想開幕戦で快勝だ! 楽天が、中日とのオープン戦で完封勝利。3年連続開幕投手を務める則本昂大投手(24)が5回2安打無失点と好投すれば、打線は7安打2盗塁と掲げる「超機動力野球」を実践した。大久保博元監督(48)は試合前に、オープン戦最後の3連戦を開幕カードのつもりで戦うように指示。士気を高めながら、27日に行われる日本ハムとの開幕戦(札幌ドーム)に向かっていく。

 試合後、楽天大久保監督は胸を張った。「目指す野球が見えたでしょ? 本気で勝ちにいったのは今シーズンで初めて。誓い合ってこういうゲームができて、勝てたのは非常に収穫だよ」。仮想開幕戦と位置付けていた。試合前には選手へ「今日からが開幕カードの3連戦だ」と呼び掛けた。本当の開幕戦は27日からの日本ハム戦だが、弾みをつけるため、緊張感をほぐすために意識付けを行った。

 その思いに開幕投手が応えた。3年連続の大役を務める則本が、シーズン仕様の投球を披露。これまでの2試合では「困ったとき、それに頼らない投球ができるように」と封印していたスライダーを解禁した。

 3回2死一塁。中日大島へ対しての初球だった。直球のような軌道で打者の手元で鋭く変化した。内角低めへ落ちた。判定はボールだったが今季初めて見せる軌道で、中日打線にくさびを打った。「スライダーを解禁して、1球種増えた。それで迷いが出ていたと思う」と投じ始めてから、1人の走者も許さなかった。万全と呼べる仕上がりに「現段階の100%の投球ができた。試したいことは全てできた」と笑みがこぼれた。

 打線も開幕オーダーと呼べる左右ジグザグの並びで、7安打。掲げる「機動力野球」らしく盗塁企画は4度で、2盗塁を成功させた。まさしく走攻守のかみ合った展開。大久保監督は「札幌ドームは開幕4戦目という風に作っていく。(今日は)精いっぱい開幕戦のつもりで戦ってくれた」と手放しで褒めた。残るオープン戦は2試合。全勝すればシーズンに勢いがつくのは間違いない。【島根純】