虎が最下位危機を迎えた。阪神打線が広島の左腕戸田の前に6回で2点しか奪えず、連勝ストップ。今季は左投手が先発した試合で苦戦が続いており、この日の黒星で4位浮上を逃して借金3に舞い戻り。広島に0・5ゲーム差に迫られた。今日9日の広島先発も左腕ジョンソン。打線爆発でイヤ~なデータも吹き飛ばすぞ。

 猛虎打線に、また嫌な敵の出現か。マウンドにいたのは今季初先発の左腕戸田だった。黒田の故障で昇格してきた“代役”だった。だが、戦前のシナリオに反してスコアボードに刻まれたのは寂しい数字だった。

 和田監督 序盤に大量失点? それでも(打線は)いかないといけないんだけど、中心が抑え込まれた。

 球速は150キロを連発する藤浪に比べれば、見劣りする140キロ台前半だ。だが、思い切りよく腕を振る切れのある直球に猛虎打線は少しずつ差し込まれていた。奪ったのは3回、西岡の犠飛と、6回、福留の内野ゴロで1点ずつ。6回までわずか2安打…。心地よい快音は聞かれず、消化不良のまま今季初星を献上してしまった。

 平田ヘッドコーチ 初登板というので(球が)荒れていた。援護もあって余裕が出ていたからな…。

 藤浪の序盤での大量失点が攻撃のリズムを奪い、戸田に余裕を与えたのは確かだろう。それでもベストの打線が4年目左腕にねじ伏せられたのは事実だ。

 試合前から戸田への警戒心はあった。相手はウエスタン・リーグ7試合で6勝0敗、防御率1・66と抜群の数字を残してきた。猛虎も2軍で戸田と対戦経験があり、同リーグ首位打者の中谷を昇格即スタメンに抜てきするなど対応策を取った。ただ、中谷は4回2死一、二塁の好機に見逃し三振するなど完敗だった。

 関川打撃コーチ きょうは制球にバラつきがあって逆球ばかりだった。

 福留 うまさがあった。絞りづらい? そんなことはないんじゃないかな。

 首脳陣、選手がそれぞれに首をかしげた。嫌な予兆がある。3戦全敗の巨人ポレダ、3試合で4点しか奪えていない中日バルデスとここまで左腕に封じられている。今後、戸田が猛虎にとって、新たな苦手にならないとも限らない。

 敗れれば最下位転落となる今日9日の第2戦は、2戦で防御率1・50、2点しか奪えていない新助っ人左腕ジョンソンが相手だ。リーグ最低打率に沈む打線が浮上しようとするたびに相手左腕が立ちはだかる。正面突破でしか、道は開けそうにない。【鈴木忠平】

 ▼阪神のチーム打率2割2分8厘は12球団ワーストだが、対戦投手の左右別に見ると、とりわけ左投手に苦戦している。対右投手はチーム打率2割4分2厘(674打数163安打)だが、対左投手では同打率2割5厘(400打数82安打)。この左投手との対戦成績は12球団ワースト。マートン1割8分6厘、梅野1割8分5厘、上本1割7分と、レギュラー右打者が苦戦。ちなみに阪神は今季、相手先発が左投手の試合で7勝8敗と黒星が先行した。