巨人が若き大砲候補の1発で連勝を飾った。4番経験者6人を擁する攻撃的オーダーの中、1番で起用された大田泰示外野手(24)が、今季1号となる決勝のソロ本塁打を放った。阿部、坂本の枢軸2人がスタメンで戦列復帰。得点は1点に終わったが、中軸に看板打者2人をどっしりと据え、1番に伸び盛りの大田を配した新オーダーで再び勢いを加速させる。
打球の行方を最後まで確認する必要もなかった。手に残った最高の感触と歓声を浴び、ダイヤモンドを1周した大田は思わずほおを緩ませた。「ホームランはバッティングで気持ちのいいものなので、顔に出てしまった。今度は引き締めて」。1軍昇格後、全試合で4番に起用されながら、本塁打はなかった。待望の今季1号は、決勝弾&1番での初アーチだった。
今季初の1番起用にも、自らのスタイルは変えなかった。「どの打順でもやることは一緒。スタイルは変えちゃいけないなと」。1回、先頭で大瀬良の初球を振った。相手先発の状態などを見極める上で重要な初打席。この日、大田が大事にしたのは「いいスイングをして、後のバッターがいけるんだという、そういうバッティングをしないと」だった。
この日から、ケガで2軍調整中だった坂本、阿部が復帰した。数あるパターンの中で、原監督が組んだのは13年10月3日のヤクルト戦以来となる4番経験者6人を擁する攻撃的オーダーだった。「チームにとっての最善策」と多くを語らなかったが、中軸にどっしりとチームの看板打者を据え、足と長打力のある大田で勢いをつける新打線。若き大砲候補のフルスイングは不可欠だった。
原監督は「今シーズン初めて、(本塁打を)いいところで打った。これをきっかけに打ってくれれば」と期待を込めた。試合後、大田は「チームに貢献するバッティングができて、ホッとしています」と喜びながら、口元を引き締めた。「また4番で使ってもらえるようにアピールしていければ」。今季、チームがスローガンに掲げるのは「新成」。その担い手が、着実に存在感を示し始めた。【久保賢吾】



