雨にも雷にも負けない。広島黒田博樹投手(40)が、日本復帰後初の地方球場での阪神戦に先発した。試合序盤から雨が降りしきる中での投球になったが、7回114球6安打3失点にまとめた。ハーラートップに並ぶ7勝目はならなかったものの、悪条件の中でも黒田は黒田であることを証明した。
スパイクの刃についたマウンドの土をこまめに落とす。指をぬらさないように、雨でぬれた帽子も両手首で整える。悪天候の中、マウンド上の黒田は細心の注意を払って投げ続けた。断続的に雨が降り続いても、稲光とともに雷が鳴り響いても、34分間の中断も関係ない。黒田は黒田だった。
「しっかりした投球をして、勝つチャンスを与えられるようにしたい」。試合前に意気込んでいたが、立ち上がりからピンチを招いた。1回1死一、三塁はゴメスを内角球で併殺に打ち取ったものの、2回に先制点を献上。2死から今成に2ボールから甘く入ったスライダーを右中間スタンドに運ばれた。阪神福留、同伊藤隼、ヤクルト雄平に続き、復帰後4本目の被弾も左打者だった。
2回表終了時に突如、雨脚が強くなり、試合は中断。中断時間が長引いても、黒田はベンチ裏で体を動かし続けた。試合が再開されれば一塁ファウルゾーンでキャッチボール。ブルペンに移動し、10球を投じてブランクを埋めた。与えられた環境で最善を尽くすことは、米国7年間で学んだ。
3回以降も雨は降り続け、我慢の投球が求められた。4回、味方打線が逆転し、3-1となった。5回2死一、三塁から柴田に同点二塁打を浴びた。それでも後続を断ち、6回は3者凡退。最後の力を振り絞った7回は気迫の3者連続三振で締めた。黒田の好投に打線が応えて7回裏に勝ち越した。悪天候の中、阪神岩田は4回で降板するも、黒田は7回3失点も終盤までマウンドを守った。8回に大瀬良がゴメスに痛恨の被弾。だが黒田自身は、勝ちに匹敵する力投だった。【前原淳】



