2連勝の全セの巨人原辰徳監督(56)は、選手たちをストレートにねぎらった。MVPが広島会沢に決まると「やっぱり会沢君だったね!」と、緒方監督と固い握手。「本当にいい流れ。1戦目の流れで戦うことができた。出てきた選手たちが、非常に躍動した」と穏やかに振り返った。

 確かに1戦目と似た展開だった。「カープ中心に。先陣を」と送り出した黒田-前田のリレーで序盤を0に。3回、会沢のソロを合図に打線が流れた。4回に4安打、5回に3安打を集め計6点。タレントたちが自然体で技術を披露する空気が、終始ベンチに流れていた。

 「交流戦で負けた分を取り戻す」と宣言し、予告通りに勝った。ただ、その鼓舞は実は、原監督の本心ではなかった。「(順位に関わる)交流戦とは違う。勝つことに、そう意味はなかった」と、ミラールームで打ち明けた。世界一となった09年WBCに象徴されるように、選手を束ねるモチベーターとしての資質が突出している。自分の言葉で全力プレーを引き出し、広島の野球ファンに、見てもらいたかった。

 戦後70年の夏。広島で球宴ができた。原監督は「今回のオールスターも、広島県出身者は多い(4人)。歴史上、外すことのできない県です」と大局を見ていた。野球の楽しさを伝えることができ「いいオールスターでした」と自信を持って言えた。市民球場の時代から変わらず、家族連れが多い。真っ赤に染まったマツダスタジアムを見渡して、大きく手を振った。【宮下敬至】