日本ハム市川友也捕手(30)が、ロッテ戦でプロ最多1試合3打点を挙げた。4回に一時逆転となる左中間への2点適時二塁打。同点に追いつかれた直後の6回は、右中間へ勝ち越しの適時二塁打を放った。母校の東海大相模が夏の甲子園で決勝進出を決めた日に、攻守で同い年の先発新垣をサポート。チームは4カード連続の勝ち越しで貯金を今季最多17とした。

 追い風に乗り、持ち前の献身さも最高潮だった。市川が、攻守に快勝のキーマンになった。プロ入り6年目で、初の1試合3打点と猛ハッスルした。「励みというか、誇らしい」。夏の甲子園で母校の東海大相模が決勝進出を決めた、その夜だった。1点を追う4回に一時逆転の2点二塁打。同点の6回には決勝適時打と値千金の快音2つで、打のヒーローになった。

 要所で効いた。急性へんとう炎のメンドーサの代役、新垣を好リード。2軍で調整中に熟知した持ち味を、巧みに引き出した。巨人から移籍2年目。昨オフに持病のヘルニアを解消するため、手術。開幕から出遅れ2軍でリハビリを続けてきた経験が生きた。「けがの功名」となり、抜群の呼吸につながった。「(新垣が)なかなか勝ちに恵まれていなかったので、うれしい」。自分のことのように、喜んだ。

 救世主としての存在感が増してきた。正捕手の大野が風邪による体調不良で欠場中。宿舎での静養が続くなど、チームに襲った不安を一掃している。「投手が良かっただけ」と謙虚だが、前夜は大谷を完封勝利へ導いた。この日は新垣の記念星をアシスト。栗山監督は「(市川)トモヤの良さが出ていたよね」と感謝した。同い年の新垣とは中学時代からの旧知の仲。当時は市川が投手として格上だったが「今は全然、向こう(新垣)が上ですね」と、一緒に笑えた。周りを立て、自分を殺す。捕手陣のスーパーサブは「黒子」の信念を、最後まで貫いた。【高山通史】