ド、ド、ドリスの大爆ショー!? 阪神の新外国人ラファエル・ドリス投手(28=タイガース)が25日、来日初の対外試合となる日本ハム戦に登板し、ドタバタ劇を演じた。6回に先頭を出すが、機敏なけん制球で刺すと、直後はゴロが背中を直撃し、拾って投げようとするがすってんころりん…。それでも、わずか5球の1回無失点。ちょっとだけよ…じゃなくて、もっと見たかった。

 お笑い芸人顔負けの「怪演」だった。宜野座の虎党をドッと沸かせたのは、守護神候補のドリスだ。6回1死後、石川の打球は投前へ。勢いはない。だが、くるりと回ったドリスが身構える前に背中にドスン。白球を拾い、投げようとした瞬間、今度は尻もちをついてしまった。そのまま立ち上がれない…。オイ、大丈夫か? 冷や汗のコーチや通訳が駆け寄り、助っ人を起こす。事なきを得たが195センチの大男が演じたドタバタぶりはド迫力だった。

 さすがのドリスもばつが悪そうに言う。「少し痛かったよ。力が抜けて、こけたときに痛かった」。ずっこけぶりで周囲を心配させたが、野球では持ち味を発揮した。登板直後、いきなり遊撃北條の失策で先頭打者の出塁を許してしまう。ここからが本領だ。その目は獲物を狙うスナイパー。一塁走者横尾にまず1球、けん制。その直後、続けざまに投げると、横尾が不意を突かれる。完璧なけん制で刺してみせた。「自分で(走者の気配を)感じることができたので、狙ってみたよ」と得意顔で話した。

 香田投手コーチも「うまかった。最初に緩いのを見せておいて。結構、器用なんだよ。身体能力も高い。楽しみ。監督ももう少し見たいと言っていた」と高く評価する。走者を刺し、ワンマンショーを演じ、その後は三塁併殺打に料理。わずか5球で終える、1イニング無失点だった。瞬く間に封じ込め、金本監督はぜいたくな注文を口にする。

 「もう少し投げさせたかったな。ゲッツーなんか取らんと、あそこで誰かミスをしたら良かった。クイックを見たかった」

 前回登板の14日紅白戦は最速155キロ出たが、1回4安打3失点。その後はブルペンでも、セットポジションやクイックなど、走者を置いたときの投球を入念に確認していた。この日もテストをするはずが肩透かし。次回は2イニング程度の登板になりそう。「いい状態で投げられた。前の反省を生かしてね」とドリス。この日の最速は151キロにとどまったが、けん制のうまさを披露した。試合前練習は本隊と離れて、投球直前までトレーニング室にこもった。つかみどころがない助っ人は少しずつベールを脱ぐ。【酒井俊作】