さあ、甲子園で首位攻防戦や! 阪神が福留孝介外野手(40)の3号2ランを含む3本塁打7得点でヤクルトを圧倒した。福留主将は先制打を含む13年の移籍後初の2試合連続の猛打賞で打線をけん引。2年目金本政権では6度目の挑戦で初めて貯金5の壁を破った。きょう5日からは2ゲーム差で首位に立つ広島と3連戦。金本知憲監督(49)は「気合を倍、入れてほしい」と鯉撃破と首位取りに大号令だ。
3本目の放物線は頼れる男が描いた。3点リードの5回1死一塁。福留は初球の高めストレートを見逃した。「低めをやめて、高めを狙った」。左腕石川の2球目スライダーは高めに浮いた。迷わずに振り抜くと、打球は高く上がった。「風に助けられた。風のおかげです」。追い風に乗り、右翼フェンスを越えた。40歳の読みが運を引き寄せた。梅野、中谷に4番も続いた。今季2度目の1試合3発で15安打7得点。ヤクルトを打力で圧倒し、カード勝ち越しを導いた。
福留は苦境でこそ真価を発揮する。金本監督はオフに不惑を迎えるベテランをあえて主将に指名した。その理由の1つをこう話している。「ベンチの雰囲気もつくってほしい。負けている時こそ、元気を出そう。勝っている時はさらに勢いに乗って…」。
3回の先制打は求めるキャプテン像だった。1死三塁で糸井が一ゴロで凡退。福留は低めのシュートを中前に運んだ。「今日は低めにしても、高めにしてもよく見えた」。指揮官はこの一打を激賞した。「糸井で点が入らなかったところでね。あれで糸井も救われるわけだから。そういうのが助け合い。大きかった」。
先制機を逃せば、重苦しくなる。このタイムリーがベンチに明るさをもたらした。初戦の4打数ノーヒットから一転し、2戦で7安打4打点。「ああいう日もあれば、昨日今日みたいな日もある。毎日良ければ、いいんだけどね」。4番の重圧と向き合えるすべが福留にはある。



