【ホノルル(米ハワイ州)14日(日本時間15日)=佐井陽介】ロサリオ、ようこそ! 阪神福留孝介外野手(40)が名球会イベントの野球教室に参加し、新助っ人ロサリオの加入を大歓迎した。今季は先発した121試合のうち、93試合で4番に座った。来年はロサリオに譲り渡す可能性が高いが、新助っ人が4番筆頭候補だという事実に「もちろん」と即答して期待をかけた。

 「1つ、ドンッと座ってくれていると楽は楽だろうしね。それはそれでいいことだと思う。その場、その場で自分のやることは変わらないだろうし、気にはしていない」

 器がデカい。野球教室でも、その一端は垣間見られた。ハワイの野球少年約70人が集まると、手を抜くことなく熱心に指導。ティー打撃中は身ぶり手ぶりをまじえ、外野守備練習ではフェンス際のジャンピングキャッチ法まで伝授した。最後は選手ではただ1人ホームラン競争に参加。すっかり日が暮れた帰り際、ロサリオに対しても懐の深さは変わらなかった。

 「彼がやりやすいように、僕たちがしっかり環境をつくってあげたい。戸惑いもあるだろうけど、助けてあげられることは助けていきたいね」

 41歳シーズンの来季もキャプテンマークを任される男ならではの言葉だ。目指すべき場所はセ界の頂点。勝つためならば、時には黒子に徹することもいとわない。悲願の13年ぶりVへ、喜んでロサリオと共闘する。