巨人高橋由伸監督(42)が就任3年目で初めて開幕戦黒星スタートとなった。

 開幕投手は2年ぶり4度目の大役で過去3戦3勝の実績を誇るエース菅野が猛虎打線につかまり、まさかの7回5失点。打線もメッセンジャーの前に期待の若手、吉川尚、岡本も無安打に終わり、陽岱鋼の適時打による1点に終わった。指揮官は菅野に「ボールは悪くないと思った。誰もが緊張はあると思う。福留に打たれているし、少し考えないといけない。すべていい当たりをされている」と振り返った。

 就任1年目の16年は開幕4連勝、昨年は同5連勝を飾った。だがシーズンは長丁場で開幕の結果に一喜一憂できないことは肌身で知っている。試合前のミーティングではナインに熱く語りかけた。

 「いよいよ始まる。和真(岡本)、緊張してるだろ? 大丈夫、みんな緊張しているはずだから。なぁ、勇人。いつも言っていることだけど、とにかく最善を尽くす、ということだな。無駄な1球はないし、無駄な打席もない。そのすべてに思いを込めて、1つのプレー、1つの勝ちにみんなが執念を持って戦ってもらいたいと思っている。そうして思い切ってやったプレーの中で、ミスが起きてもここにいるみんなでカバーできると思うし、1つの喜び、1つの苦しみ、みんなが共有してこの1年間、一丸となって戦っていこう」

 この日は05年の実数発表以降、開幕戦では過去最多となる4万6318人が集まった。伝統の一戦には敗れたが、大きな熱気を背負い、3年目の船出を切った。