西武辻監督は笑いが止まらなかった。3年ぶりの開幕3連勝に「焼酎が良かったのかな。買って帰ろうかな」と、おどけた。開幕前日に訪れた札幌市内の飲食店で、北海道・十勝地方の名を冠する「十勝無敗(じゅっしょうむはい)」という麦焼酎を見つけ、迷わず飲んだ。まだ3勝だが、本当に10勝無敗のような強さで日本ハムを圧倒した。

 バリエーションに富む攻撃だ。開幕戦は1イニング8安打7得点の集中打。第2戦は本塁打2発。そして、この日は足を絡めた。5回、先頭外崎が左前打で出ると、二盗と右飛で三塁まで進んだ。2死となったが、金子侑が中前へ先制打を放つ。その金子侑も次の秋山の2球目で二盗を決め、源田の中前打で生還。この回、単打4本と盗塁2つで3点を奪い、オープン戦好調だった加藤を攻略した。

 辻監督は「なかなか打てないと思っていた。少しでもランナーに気がいけば、コントロールも乱れる。動かないと」。金子侑、秋山、源田、外崎ら、快足ぞろい。基本的にグリーンライトで走らせる。3日からの本拠地開幕は昨季王者ソフトバンクが相手。「気持ちよく迎えられるね」と腕をぶした。4勝、5勝と重ねていく。【古川真弥】