ソフトバンクのエース千賀滉大投手(25)が、まさかの3回2/3、9安打6失点でKOされ、チームは3連敗となった。

 雨が降り続き、気温7度の仙台のマウンドで苦しんだ。初回、抜けたフォークボールをペゲーロに右翼席へ先制2ランをたたき込まれた。その後4連続三振を奪うなど復調気配も3回には4安打で3失点。4回1死満塁からペゲーロに右犠飛で6点目を失ったところで降板した。

 千賀は「(雨は)則本さんも一緒。言い訳にはできない。甘い球をきれいに打たれた。ヨーイドンで打たれて試合を壊してしまって情けない」と悔しがった。不安の残る降板だった。工藤監督が捕手の甲斐をベンチに呼び寄せ、状況を確認し交代した。工藤監督は「本人(千賀)が右肘を動かしていた。今まで気にしている部分ではないので。フォームがしっくりしないと張ってる部分も違う。痛いということはないが、明日(7日)様子を見て」と、大事を取っての決断だったことも明かした。

 大黒柱への成長を期待し開幕投手に選んだ千賀だけに、故障が一番怖い。この日の千賀もKOされ開幕から6試合連続で先発陣に勝ち星がつかない。工藤監督は「打線が今はあまりよくないので、先発投手がしっかり最少失点で抑えれば勝ちゲームができる」と、先発陣の奮起を期待した。3連敗で借金2。昨年4月17日以来で、94勝した昨季は借金2が最多だった。まだ慌てる時期ではないが、今日7日に先発する武田で先発初星をつかみ、悪い流れを止める。【石橋隆雄】