栄光を取り戻す。巨人阿部が契約更改交渉に臨み、5000万円減の1億6000万円で更改した。14年の6億円から5年連続のダウン。それでも、4年ぶりの捕手復帰を決めた来季への覚悟を、強い口調で切り出した。「引退する選手を見て『自分もいつか来ること』と考えて、このまま終わったら悔いが残るんじゃないかと。自分のわがままで、育ててもらったキャッチャーで終われたらなと思った。もう1度、優勝を味わいたい。日本一になって銀座でパレードをしたいし、若い選手に経験させてあげたい」と思いがあふれた。

もちろん、自らに求められる役割は理解している。「試合に出たい気持ちはあるけど、出ない時に何ができるのか。試合で投げている投手にベンチで声をかけるのも仕事。時には厳しく、時には優しく」と経験を惜しみなく伝えることが勝利へつながると信じる。だからこそ、若手には「パフォーマンスをもっと出してほしい。若いからって遠慮しないで。昔みたいに怖い先輩もいないから」と積極性を求めた。

会見中盤には「ダウンだけど、笑顔の写真を使ってね!」とカメラマンへ“要望”。40歳で迎える19年目の来季こそ、笑みの絶えないシーズンにする。【桑原幹久】(金額は推定)