オリックス宮内義彦オーナー(83)が、救援陣の大誤算に怒りを爆発させた。

今季初先発のK-鈴木が7回無失点と好投し、2点のリードを守って8回から近藤に勝利のバトンをつないだ。だが近藤、山崎福の2人で1イニング6与四球4失点と炎上。K-鈴木のプロ初勝利を吹き飛ばした惨状に、オーナーは「(プロ初勝利を)つぶすのが得意なんだ、うちは」と怒り、「(打者と)勝負できない投手を使った方が悪い! ブルペンは何を見てるんだ!?」と、起用法にも矛先を向けた。

9回表の西武の攻撃中、宮内オーナーは席を立った。終盤まで「いい投手だ。素晴らしい」と、K-鈴木の快投を喜んでいた。まさか悪夢を見ることになろうとは…。近藤が打者5人に4与四球で山川に押し出し、山崎福は森に同点の押し出し。さらに栗山に決勝打、中村に押し出し四球を出した。「いろんな逆転負けを見てきたけど、きょうみたいなのはめったにない」と、残念な意味でオーナーの記憶の残る敗戦になった。

西村監督は即断だった。「近藤も山崎福也も打者と勝負できていない。ファームに行ってもらいます」。2人は“強制退去”を命じられた模様で、試合中に姿を消した。27日の西武戦で吉田一が3試合、沢田が2試合連続失点して敗れたことで、勝ち継投を再編して近藤、山崎福に託した。だが再度、吉田一、沢田に託すことに。継投にも混乱が起きている。

日曜は4敗1分けで、借金は6に。「この負けを引きずるわけにはいかない。みんなで戦っていかないと」と西村監督。連敗で平成を終わらせるわけにはいかない。【堀まどか】