ソフトバンクのジュリスベル・グラシアル内野手(33)が27日、わかさスタジアム京都で異例の居残り特打を行った。

オリックス戦が雨天中止となり、チームは全体練習を行った。その後、2台のバスでナインが球場を出る予定だった。だが、グラシアルが自ら志願して練習を続けていたため、1台はグラシアル待ちとなった。室内でティーに球を置いて1球1球確認するように約20分間、打ち続けた。「ポイントがズレている部分があったので修正した」。打撃コーチだけでなく、工藤監督、森ヘッドコーチも見守った。

同一カード3連敗となったロッテ戦では13打数2安打、打率1割5分4厘、0本塁打、0打点。5三振と不振を極め、悔しさのあまり右太ももでバットをへし折るシーンもあった。好調時でもヤフオクドームのナイター後に筋力トレーニングなどを行う超真面目助っ人は、何とか不振を脱出しようと必死だった。

工藤監督も「自分でやりたい、打ちたいと言うところがすごくいいことだと思う」と感心した。立花打撃コーチは「腰の使い方をね」と、修正ポイントを明かした。

練習を終えたグラシアルは「感触はすごくよかった。あとは試合で結果が出せるか」と話しバスに乗り込んだ。デスパイネを故障で欠くだけに、グラシアルの復調が欠かせない。【石橋隆雄】