巨人岡本和真内野手が、敵地ヤフオクドームで連敗を喫した中で、希望の光をともした。6点を追う9回1死満塁、ソフトバンク守護神、森の1ボールからのカットボールをフルスイング。「こすったんですけど」と振り返った大飛球を中堅柳田もわずかに届かず、2者が生還した。

主砲の一打で、完璧に抑え込まれていた打線も目覚めた。2死二塁から阿部の右前適時打で3点差。代打のゲレーロも右前打でつなぎ、1発出れば同点まで追いつめた。0-0で迎えた7回2死一塁では、高橋礼から、自身日本シリーズ初安打で、この試合チーム初ヒットをマーク。打線をけん引した4番は「次、勝てるように頑張ります」と切り替えた。

試合前には、チームのムードも高めた。円陣で声だし役を務め、「能あるタカは爪を隠すって言いますよね。相手は昨日、爪を全部見せました。怖いものは、もう何もありません。思い切っていくぞ」と岡本流のフレーズでチームメートを和ませた。

本拠地東京ドームに戦いの舞台を移し、仕切り直す。CSファイナルステージの阪神戦では打率5割3分3厘、3本塁打、7打点の大暴れ。リーグ最年少でのMVPを獲得した。今季、東京ドームで対戦した交流戦では和田からアーチ。「次は東京ドームに帰るんで、やり返したいです」と雪辱を誓った。【久保賢吾】