妻に暴行してけがをさせたとして、傷害の疑いで書類送検された阪神の守屋功輝投手(26)が23日、西宮市の球団事務所で緊急会見を開き、暴行容疑を否定した。

暴力を受けて苦しんでいたのは守屋の方と主張し、妻が警察に被害届を出した内容とは真逆の内容を訴えた。守屋から直接事情を聞いた球団は、2月1日からの春季キャンプ参加は問題なしとの見解を示した。

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無数のフラッシュを浴びた守屋は、傷害容疑についてはっきりと否定した。「妻の方から暴れ出して引っかかれたりとか、そういうことを止めるために手首を持ったことはあります。夫婦げんかというか。僕は(相手の暴力を)止めるためにというのが一番。暴力というのはおかしいんじゃないかと」。球団が守屋本人の意向を受け、午後6時半に会見の場を設定。そこで語られたのは、妻が暴力を振るわれたとして警察に出した被害届とは、真逆の内容だった。

守屋によると、プロ2年目の16年から夫婦げんかが日常的に起こり、妻の暴力や暴言に苦しめられていた。「何か妻が思い出すと手を上げられたり、遠征中にグラブとかリュックを壊されたりして…。精神的にきつかったのはあります」。昨年12月に協議離婚に向けて話し合っていたタイミングで警察から連絡を受け、被害届が出されていることを知ったという。

捜査関係者によると、18年4月26日、自宅で妻を殴り、けがをさせた疑いが持たれている。守屋は「僕も(提出された)診断書を見させてもらったんですが、(頭部などの)皮下出血のところで身に覚えがないというか、いつやったんだろうというか、それはあります」と説明。警察からは守屋自身も被害届を提出するか確認されたが「夫婦のこと。そんなことで被害届を出すのは人としてありえない」と考え、出さなかったという。

球団は前日22日、自主トレ先の故郷岡山から守屋を呼び寄せ、改めて聞き取り調査を実施した。谷本球団副社長は「守屋君が一方的に悪いわけじゃない」と話し、「今後も公的機関が預かっていますので、本人も球団もその都度、要請に応じる」と、春季キャンプ参加も現時点では支障はなしとの認識を示した。「お騒がせをしてしまっているので、僕の方から一言、言うべき」と報道陣の前に立った守屋は「僕はあったことを話すだけで、真実を明らかにしたい。そういうとこです」と潔白を主張した。