西武高橋朋己が引退登板、育成選手に異例の花道

<イースターン・リーグ:西武-巨人>◇30日◇カーミニークフィールド

西武高橋朋己投手(31)が30日、イースタン・リーグ巨人戦(カーミニークフィールド)で引退登板に臨んだ。

同点の9回にマウンドに向かった。ブルペンでの投球練習は立った捕手相手に肩を温めた。マウンドで5球の投球練習も何とか腕を振った。打者に巨人モタを迎えた現役最後の1球。106キロ直球を何とかストライクゾーンに投げ込んだ。遊飛に打ち取り、マウンドで松井稼頭央2軍監督から降板を告げられた。

かつて150キロ超の直球を武器に球界の猛者をなぎ倒してきた。巨人村田(現2軍コーチ)には「チャップマン(ヤンキース)よりも速く感じる」と称されこともある。ことあるごとに「僕はプロ野球選手になれるような能力はない。いろんな人たちのおかげでプロになれた。感謝しかない。だから『太く短く』だと思っている。今しかできないことを全力でやるだけです」と繰り返し口にしていた。

メットライフドームでナイター前に同期入団の守護神・増田、金子、同学年の木村ら1軍選手も駆けつけた。試合は延長10回にルーキー岸がサヨナラ打で、先輩の花道を勝利で飾った。育成選手の“引退試合”は異例。8年間の現役生活の半分はケガに苦しみ、リハビリに明け暮れた。どんな時でも明るく、前向きさを貫いた姿勢に、球団が感謝の意を込めて花道を用意した。高橋朋は、松井2軍監督からウイニングボールをプレゼントされ、最後は汗を流し続けてきたマウンドで首脳陣、ナインから胴上げされた。